『内視鏡検査』(2.15) 
 1月に行った人間ドックの結果で、胃と大腸の内視鏡検査を勧められた。やりたくはなくても、やっぱり心配なので受診することになる。
 その日が今日だった。
 では、『実録 内視鏡検査』の始まり始まりぃ〜。

 2月5日
 予約した消化器内科にかかるついでに、肌が乾燥しきっちゃってるので皮膚科も受診する。消化器内科の方は次回2月15日に午前中が胃、午後が大腸の内視鏡検査をすることになり、なんとなく慌ただしい感じの看護婦さんから前日に飲む薬やらの説明を受けた。なにやら当日は点滴が終わるのが夕方になるらしく、さらに車やバイクの運転はしないようにと注意書きがある。『ここでゆっくり休んでいても運転はできないですか?』と聞くと、『う〜ん、ここに書いてありますからね。私もやりましたけど、私は平気でしたよ。』と実体験を話してくれたのだが、参考になるのかどうかも分からない。そしたら、『バスで来ていただくのが一番いいかと思います。』というようなことを言われたので、それで納得した。続けて、『皮膚科を受診したら、採血して、前日の食事と当日の紙パンツをは売店で購入してください。紙パンツは当日忘れずに持ってきてください。』との説明を受け、次の皮膚科を受診する。皮膚科は『長く治療が必要です。』などと言われ、漢方2種類とビタミンHを処方するという。『次は3月5で大丈夫ですか?』とすっかり予定を組まれてしまった。その後、血液検査のために採血し、売店で購入して病院を出て、目の前の薬局で処方薬をもらう。『食前に漢方薬を1封、食後に漢方薬1封とビタミンHを4封飲んでください。』との説明。えっ?4封?『この薬1封にならないんですか?』と聞くと、『これはならないんですよ。』と即答。本当かなぁ〜。この4封を飲むのがとても面倒なのだ。

 2月14日(検査前日)
 前日の食事は先日病院の売店で買ったもの。グリコで出してるもので、朝食はレトルトのお粥に卵ふりかけと味噌汁。昼食はレトルトのお粥に梅鰹ふりかけとすまし汁。夕食は粉末のポテトスープだけ。お腹が空いた時のために、昼食と夕食の間に食べる間食も用意されてるが流石にすべてグリコの商品で、ビスコ1袋(5個くらい入ってた)、ソフトビスケット2袋(1袋に小さいのが2個入ってる)、グレープ味のグミゼリー3個。それに粉末の栄養補給ドリンクというのがレモン味とグレープフルーツ味の2袋(マグカップで2杯分)。これで1200キロカロリーくらいだという。
 朝食はそれなりに食べてしまう。お粥は好きなのでそれほど問題はない。量も結構多いので満腹感があり、これといって不満はない。
 しかし、10時ころになると空腹感を覚え始める。それではとレモン味のドリンクを作る。寒いのでお湯で作ったけど、これは結構いけた。やや重めの食感で、空腹感もとりあえずはなくなる。が、すぐにお腹が空き始める。グミゼリーを1個とソフトビスケットを食べる。ちょこっと食べるだけで、意外と空腹感を満たすことができる。そう考えると普段は間違いなく食べ過ぎなのだろう。
 昼食もそれなりに食べてしまうが、あっという間にお腹が空いてしまう。3時ころにグレープフルーツ味のドリンクを飲む。やっぱりお湯で作ったのだけど、お湯で飲むならレモン味の方が向いてそうだ。
 夕方はもうお腹が空いてどうしようもないので、ビスコを食べ、グミゼリーを1個食べて、ソフトビスケットも1袋食べる。
 そんなことしてるうちに夕食になる。8時までに食べ終えるようにと検査の注意書きに書いてあるが、ポテトスープだけだから5分もかからずに完食。
 8時過ぎたら、起きててもお腹が空くだけなので風呂に入って、9時に薬を飲んで寝る。そういえば、グミゼりーを1個食べなかったっけ・・・。

 2月15日(検査当日)
 朝5時を回ったころ起きる。なにしろ今日最初の仕事は5時30分に薬を飲むことなのだ。これが下剤らしい。さらに6時から水2リットルで作った飲み薬(?)を1〜2時間かけて1リットル飲むのだ。コップ1杯だいたい15分くらいかけて飲むようにと書いてある。書いてあるとおり飲むと、コップ1杯飲むたびにトイレに行くようになる。だいたい5回〜8回以上トイレに行くようになると書いてある。なるほど、コップを飲み干すたびにトイレに行く。7時30分頃に1リットルの薬を飲みきる。トイレにも5回以上行ってる。もうおしっこのようなものだ。8時ころ家を出る。息子も整形外科を受診するので妻の運転で一家全員が病院に向かう。
 受付を済ませると『11時までにここに来てください。』といわれた。11時まで暇なのだが、妻は息子を学校に乗せて行ったので、ボクひとり病院に残っている。で、暇つぶしに週刊誌を買ってくる。それにしても、なんで週刊誌の記事は中途半端な終わり方ばかりなのだろう。などと思ってみても今更どうしようもない。まぁ、トイレに行ったり、音楽聴いたりしてるうちに11時になった。受付に戻って名前を告げ、廊下で待っていると名前を呼ばれた。部屋に入り注射をして、喉を麻痺させる氷をなめる。喉が変な感じになったころ、検査室に入り、言われるままベッドに横になる。目の前にモニターがある。看護婦さんが何人か動いてる。しばらくして先生が入ってきた。カルテに目を通して椅子に座る。『5分くらいで見てしまいますから。』とボクに云い、スタッフに『さぁ、やろう。』と掛け声をかける。先生は椅子に座ったまま、モニターを見ているだけのようで、看護婦さんがボクの口に中央に穴の開いたマウスピースを咥えさせる。『よだれが出てきても飲み込まないで、そのまま出しちゃってください。』と言いながら、ピンクの器と紙ナプキン見たいのを準備してくれた。さぁ、マウスピースの穴を通して内視鏡を入れてきた。う〜、つらいぃ〜。看護婦さんがボクの肩を叩きながら、『力を抜いて、楽にして。』というのだが、辛くって楽にできないし、力も抜けない。『鼻から息を吸って、口から吐いて』というのだが、鼻から吸うことができない。口から吸って口から吐くのがやっとなのだ。たまにモニターを見るのだが、辛くってそれどころじゃなく、すぐに目をつむってしまう。ゲフゲフ、ゲフゲフげっぷが出る。もう、口からよだれ、目から涙、鼻から鼻水、ともう顔はぐしゃぐしゃになってる。さらに喉は麻酔で変な感じだし・・・。先生がなにやら言っているのだが、どうもカメラを操作してる女性に言ってるようだ。そのうち、『かしてごらん。』と先生自らカメラを操作して、説明を始めた。そのときに、「看護婦さんだと思っていた女性は研修生なのかな?」と思った。で、もう終わりに近づいていたからかもしれないが、先生がやりだしたら気持ち悪さがずっと違う。ということは、最初から先生がやってくれればもう少し気持ち悪くなかったのかとも思ってしまうのはボクのワガママかい?とにかく、『問題ないですよ。』ということで胃の検査終了。部屋を出る時に『お昼時ですが午後も検査がありますから食事は取らないでください。それでは1時30分にまたここの受付に声を掛けてください。』と看護婦さんの指示があった。2時間ほど時間があるがまだトイレに行きたくなったりするので病院から離れるわけにもいかない。妻が戻ってきたので、椅子に座って話をしてると、職場の人に会ったりする。みんな大変なのね。1時になり、『受付しちゃえば。』と妻が言うので、先ほどの受付に戻って、声をかけ、また廊下の椅子に座って待ってた。1時30分前に名前を呼ばれたので、荷物を妻に預けて部屋に入る。すると、『着替えの紙パンツを持ってきましたか?』と看護婦さんに言われ、妻の元に取りに行く羽目になる。紙パンツを片手に部屋に戻ると、『下は靴下も全部脱いで、紙パンツを穴の開いたほうを後ろにして履いて、上は(ベッドの上に畳んである服を指して)これに着替えてください。上はそのままでも構いませんけど。着替えが終わったらこのベッドに寝ていてください。』と指示する。紙パンツを広げると、、なるほど穴が開いてる。ちなみに紺色なのだ。云われたとおり紙パンツを履き、上も着替えてベッドに横になってると、点滴を注された。ちょっと経って、『2番の部屋で検査しますので、一度廊下に出て、移ってください。隣の部屋から向こうには行けないんす。』というので、点滴をぶら下げる棒をコロコロと転がして部屋を移る。廊下で待ってた妻が何事かという目で見るので、訳を云うとすぐに納得した。検査室に入り、『横を向いて、お尻を少し突き出してください。』というので、云われたとおりベッドに寝ると目の前にまたもやモニターがある。そのまま待ってると、先生が入ってきた。『じゃ、よく見ていきます。クリームを塗ります。』といって、塗ったと思ったらいきなり内視鏡を入れてきた。「おい、おい。驚くじゃないかぁ〜。』と思うのと同時に、気持ち悪いったらありゃしない。しかも、がんがん入れてくる。しかも、『ここが逆流弁ね。』とか『ここが盲腸とのくっ付き』と説明をしてくれる。空気が腹にたまって痛くなってくる。しばらくして、『ここが一番奥です。』という。そこから戻りながらも説明してくれるのだが、『そんな説明いいから早く終わりして欲しいのだ!』と思っても、云えないわなぁ。やっと内視鏡が身体から抜けてほっとしてると、『全然問題ないですね。』という診察結果を聞いて、先ほどの部屋に戻る。『点滴が終わるまでここで寝ていてください。調子はどうですか?』と聞かれたので、『お腹が張ってて痛いです。』というと、『おならを出した方がいいですよ。』というのだが、それがなかなかでない。こんなにお腹が張ってりゃすぐ出そうなものなのに、出ない。空気でお腹は硬くなってる。それくらい空気が入ってるってことだ。点滴が終わり、会計を済ませて病院を出た時は3時を回っていた。異常がなかったので大喜びのところだが、なにせお腹が痛くて・・・。『お腹空いてない?何か食べる?』って妻が気にしてくれるのだが、空気でお腹がいっぱいなのだ。それにお腹も痛いので、家に帰ることにした。それでも、帰る途中にトイレに行きたくなって途中下車しながらの帰宅。家についても、しばらくは目がうつろ状態。そのうち、バンバンおならが出だして復活。その頃はもう5時になろうとする頃だった。
 思わぬダイエットで少し体重が減った。『たまには胃や腸をきれいにするのもいいか!』なんて思ったりする。下剤までならなんとかなるけど、内視鏡はもうこりごりだ。日ごろの節制が必要なんだと思った。が、喉もと過ぎればなんとかで、体重も翌日には戻り始めたのだ。
 それでも、何も異常がなかったので、よかった、よかった。あ〜、よかったぁ〜!